読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

投資銀行残酷物語

金は稼げるが、自由がないのである

投資銀行内には厳格な上下関係がある。ピラミッド型で、各階層を下の層が支えている。下に行けば行くほど、人間の質が落ちていく。エジプトの大ピラミッドを造ったのが本当は誰か、、ふんどし一丁の日焼けした奴隷。

オフィスの外の生活はゼロに等しい。5000万の年俸を得ているが、それを使う時間はほぼなし。オフィスから出られるようなことがあれば、ひたすら眠る。そのためにか、自分でも理由がわからないままに年中いらいらしている。

別の世界の友人たちのように普通に人付き合いもしたいし、人類の一員として社会と関わりあって生きたいと思っている。

だが、その時間はない。デートの相手といえば、もっぱら財布が目当ての金鉱掘りのような連中。彼らがデートしたいと思うような好ましい若い男女は、金はないが、時間はたっぷりある売れない絵かきやミュージシャンとファックするので忙しいそうで、、。

バイスプレジデント達は給料が高すぎまで転職できない。言われた仕事をこなすだけで年に5000万を払ってくれる企業は、投資銀行以外にないから。

彼らが喜んで恥も外聞もなく目に入る限りの上役たちのケツにキスしてまわり、徹夜でせっせと文章を作っているのは、ひとえにそうしていれば結構な収入が確保できるから。

問題は、それだけ結構な給料をもらっていながら、彼らが不満を抱いていること。折に入られた動物みたいに、自由を奪われているから。

かびくさい地下牢に5年間入れられている戦争捕虜を想像してもらいたい。 光も刺さず、食べるものは自分が履いていた靴だけ、風呂になど一度もはいれず、ときどき電気ショック療法を受けさせられる。そして、アソシエイトに鬱憤晴らしする、、、。

元DLJマン2人が、知られざる投資銀行の日常を告白。相当な思いで、身心ズタボロになりながら、必死に仕事をしたことが、文章から伝わってきます。

また投資銀行マンは、大体この手の悪口というか、皮肉が上手いと毎回感心します。

そういった会社に対する皮肉や罵倒を言うほど、激務が常態化しているんだなーと感じました。もちろん、人によってはそんなプレッシャーを跳ね除けやりがいを感じている人もいるはずです。

トップ・ビジネススクールからウォール街の一流投資銀行へ、夢にまで見た投資銀行に入った2人が体験した真の投資銀行マンの姿。

ウォールストリート 投資銀行残酷日記~サルになれなかった僕たち~』はいかにして創造性を失い、考える能力を失い、余計なことを言わずに指示されたままに動くことを学んだか。世界の頂点を目指しているつもりだった2人の若者が、気づいてみたらゴミの山の下敷きになっていたいきさつが赤裸々に語られてました。